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EMは通称EM菌と呼ばれ、微生物による発酵の力で悪臭を消したり、土や川の微生物環境を整えたりすることで、人と地球に快適な空間を生み出す善玉菌の集まりのこと。それを利用した技術をEM技術と呼んでいます。
「EM」は「Effective(有用な) Microorganisms(微生物たち)」の頭文字を取っています。ヨーグルトを作る乳酸菌やパンを膨らませる酵母、植物の栄養を作り出す光合成細菌など、人や地球にとって有用な働きをしてくれる善玉菌の集まりです。「EM菌」という単独の特殊な菌は存在しませんが、各種メディアでは他の微生物資材と区別するために「EM菌」と表されていることがあります。
EM技術に用いる液体は、遺伝子組み換え技術や化学合成物質を一切使用していません。原液が肌に触れても、万が一口に入っても全く問題がなく、安心。原液を薄めて使うのが基本の使い方ですが、希釈倍率を間違えても、人体に重大な問題が生じることはありません。そのため、子どもと一緒に家の掃除や家庭菜園を安心して楽しむことができます。
EM菌は窓ふきや床掃除などの拭き掃除、トイレ掃除、洗濯などに使え、家庭の中の「汚れ」や「ニオイ」を取り除いてくれます。ただし、強力な汚れ落としではなく、“使っていくうちに汚れにくい環境になる”ことが基本。おうちの中が善玉菌環境に包まれ、健康空間が実現します。また、EM菌は、植物の水やりや家庭菜園に使うこともできます。植物の生育環境をサポートします。
EMが開発されて約40年。農業資材としてスタートしたEM技術ですが、現在ではあらゆる分野にその技術が応用されています。農業では農薬や化学肥料を使わない農業の実現や、収穫物量の向上、品質の向上につながり、畜産では悪臭のない畜舎、致死率の低下、肉質の向上などが報告されています。また、水産業では抗生剤を使用しない養殖で、水の循環システムを確立。河川の生態系回復や生ごみの資源循環、シックハウス対策等にも活用されています。
EM菌を構成する微生物は、ヨーグルトでおなじみの乳酸菌、パンづくりに活躍する酵母、田んぼの中などで植物に栄養を作っている光合成細菌。どこにでもいる身近な微生物です。種菌と、エサとなる糖分(糖蜜や黒砂糖など)と水をペットボトルに入れて発酵させることで、誰でも簡単に増やすことができます。
私たちが生活している空間、土の中、川や海などの水環境、ありとあらゆるところに微生物は存在しています。私たちは「微生物の海」の中で暮らしているといっても過言ではありません。微生物の世界はシーソーゲームのようなもので、善玉菌が優勢になれば人間にとって快適な環境になり、悪玉菌が優勢になれば人間にとって不快な環境になります。EM菌は乳酸菌・酵母・光合成細菌などの善玉菌の集まりでできているので、EM菌を活用すると、生活空間、土壌、水環境が快適で健全な状態へと導いてくれます。これがEM菌を使う上での最も基本的な考え方です。
EM菌を構成する微生物は発酵分解が大得意。おうちの中の汚れを発酵の力で分解します。排水溝に流せば、排水溝にへばりついた有機物が徐々に分解されるため、排水管の中がスッキリきれいに。生ごみもEM菌で発酵させれば、立派な有機肥料として生まれ変わります。
EM菌はpH3.5の弱酸性。トイレや魚などのアルカリ性のニオイを中和して消します。化学的な消臭成分を使用したり、別の香りでごまかしたりすることはありません。また、ニオイの元となる有機物を発酵分解して取り除くため、ニオイの再発がなくなります。自然の原理に基づいた消臭方法で、悪臭のない快適な空間を実現します。
ホコリは静電気によって壁などにくっついています。そのホコリに水や油が付着すると「汚れ」となり、汚れを長時間放置すると「頑固な汚れ」になってしまいます。EM菌には静電気を抑える働きがあるため、日々、おうちの中にEM菌を薄めて振りまいておくと、ホコリの付着が抑えられ、「汚れ」に発展しにくくなります。つまり、使えば使うほど掃除が楽になっていきます。
空気中にも微生物はたくさんいて、酒蔵や森など、深呼吸したくなる空間には私たちにとっていい働きをする微生物で満たされています。私たちが口の中から摂取する食べ物・飲み物・空気の重さを100とすると、食べ物と飲み物の重量は15%、空気の重さは85%と言われています(化学物質過敏症センター調べ)。その内、室内空気の割合は60%。体に取り込むものの60%をも占める室内空気を善玉菌環境に整えておけば、快適空間のできあがり。
EM菌は生ごみや下水処理にも活用されています。米ぬかをEM菌で発酵させたEMボカシを生ごみに振りかけ、発酵させることで、良質な肥料になります。その肥料を畑やプランターに使い、野菜を栽培する。家庭内での資源循環が簡単にできます。
琉球大学名誉教授、EM開発者の比嘉照夫氏は「農業こそ国を支える根幹である」という信念のもと、日本の農業の発展のために研究を続けてきました。農薬・化学肥料を多用し、体はボロボロ…。「食」は生きる上で欠かせないものであるのに、それによって、生産者や消費者の健康を害することがあってはならないと、微生物の研究に着手することにしました。
あまたある微生物の中から、人が口にしても安全で作物の生育にも効果を示すものを厳選。試行錯誤と偶然の結果から乳酸菌、酵母、光合成細菌という“微生物の組み合わせ=EM(Effective Microorganisms )”が生まれました。
白鳥哲監督のドキュメンタリー映画「蘇生」では、比嘉照夫氏の半生と微生物の可能性がつづられています。2019年に続編としてつくられた「蘇生Ⅱ」では、放射能汚染社会を生きる市民の姿が描かれています。
EMは1982年に誕生し30余年。日本をはじめとする48ヶ国でEMが製造され、100ヶ国以上で数々の実績を上げています。 いち早くEM菌を導入したタイ王国では、国王が提唱する「足るを知る経済」の下支えをする技術として推奨され、陸軍を中心に、貧困解決のために役立てられています。また、世界一幸せな国と称されるブータン王国では、全国民が学ぶ教科書にEM農法が掲載されているし、世界有数のトマト栽培規模を誇る南アフリカの会社が積極的にEM菌を取り入れています。